エド・シーラン "Photograph"
ふと頭の中に降って来る。
そして、たちまち離れなくなる。
何故だろう? それまで気に留めることはほとんどなかったのに、だ。
先ほど夕飯の買い物をしていて、スーパーで流れていた曲の旋律が、私の引き出しにあるものとよく似ていた。
エド・シーランの “One” という曲である。
https://youtu.be/Ix9NXVIbm2A
ピュアだ。
家に帰って今リピートして聴いているが、とにかくピュアだと思う。
私の中で、ピュアはイコール「透明」だ。
透明感。
彼の歌声は、言葉にするととても陳腐でつまらないが、切なく、ピュアで、透明だ。
少し掠れた声のせいか。
そして、過ぎ去りし日を思い出させてくれる。
多分私の中で、
・切ないもの
・思い出
・ピュア
・透明
が、繋がっているのだろう。
エド・シーランを知ったのは、LIGHT, BREEZEの、たった30秒のこの映像がきっかけだった。
https://twitter.com/lightbreeze_/status/653569537065943040
https://youtu.be/uscNFRcHzkY
ライブ会場、電飾っぽいのでおそらく大陸の何処かだろうか?
ステージの上で音楽に体を揺らし、ファンと戯れるセフン。
曲は、エド・シーランの “Photograph”。
今年の7月22日頃リツイートしたものだが、当時は特に曲に関してはピンと来なかった。
ライトブリーズの動画が好きで、過去のものを見てあーこれいいなとただ思っただけだった。
ところが。
11月29日に自分のホームを見返していて、偶然またこの映像に会ったのだ。
タイミングとは不思議なもので、同じものを見てもあの時はサラッと流しただけだったのに、その瞬間は胸に来た。
男声なのか女声なのかわからない高音と、浮かび上がる英文が印象的、いや、衝撃的だった。
“You won't ever be alone”
“I won't ever let you go”
思い込みかもしれないが、末っ子の彼にこの2文を添えた意味がなんとなくわかった瞬間にもうダメだった。
(仲の良い)メンバーの脱退があって、セフンは精神的な惑いともとれるものを垣間見せることがあり。
言葉では言わないけれど、確実に傷ついている。(それは勿論セフンだけではないが)
言いたくても言えなくて、グッと堪えている。
大人だからそれくらいファンでもわかる。
上の2文は、いつも彼を見守っているマスターが、声にならぬセフンの寂しさに対して、そっと手を差し伸べているかのように見えた。
あたたくて素敵だな、と感じた同時に、切なくて胸が痛んだ。
それがきっと、永遠ではないことがわかるから、永遠ではないとわかっていても、彼に伝えようとしていたからだ。
すぐに曲をフルで聴いて、歌詞も調べた。
http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2014/08/photograph-ed-sheeran.html?m=1
この和訳が素晴らしかったのでぜひご覧頂きたい。
遠距離の恋人へのラブソングだった。
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We keep this love in a photograph
We made these memories for ourselves
Where our eyes are never closing
Our hearts were never broken
And time's forever frozen, still
2人の思い出を
ひとつの写真に閉じ込めて
あの頃の思い出を
自分たちだけのものにした
その写真の中でなら
ずっと年も取らないし
辛い思いをすることもなく
時間がずっと止まってるから
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(以上URL先から引用)
この歌詞を見て、すぐに思い出したのが、椎名林檎の『ギブス』。
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あなたはすぐに写真を撮りたがる
あたしは何時も其れを厭がるの
だって写真になっちゃえば
あたしが古くなるじゃない
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対照的。過去を生きていたいのか、現在を生きていたいのかの差。
「あの頃は綺麗だった」とか、「あの頃は良かった」とか、証拠として形に残るのは、良いようで煩わしいものにもなりうる。女だから余計そう感じるのかもしれない。
Photographで、心に残ったフレーズがもうひとつある。
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Loving can hurt, loving can hurt sometimes
But it's the only thing that I know
When it gets hard, you know it can get hard sometimes
It's the only thing that makes us feel alive
好きになってしまったせいで
辛い目に遭うこともある
本当にそういうことがあるんだよ
なのにそれでもその人を
想い続けることくらいしか
今の自分にはできないよ
だけど時々は
そういうことさえ辛くなる
そんな時だってあるだろ?
それでもそういう気持ちがないと
生きてるって思えない
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(以上URL先から引用)
これ、本当そうだよなあって思った。
この愛は恋愛のことだけじゃなくて、家族愛とか、友愛とかも含めて。
自分の経験からもそう思う。
愛は時に人を傷つける。
でもそれはたったひとつの、私たちの生きている証でもある。
深手はつらいものだけれど、その分、私たちの愛はきっとより深いものとなる。
うん。
そんな気がする。